月別アーカイブ: 2025年5月

諏訪地質工業のよもやま話~調査項目~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業の更新担当の中西です!

 

~調査項目~

 

建物や構造物の安全性を根本から支えているのが「地盤」です。そして、その地盤がどのような性質かを科学的に明らかにするのが、地質調査の役割です。

地質調査業者が実際に行う主要な調査項目とその意味について、分かりやすく深掘りします。


1. ボーリング調査(標準貫入試験:N値)

■ 目的

  • 地層構成、硬さ、支持力を調べる

  • 基礎の設計や地盤改良の判定に必要

■ 項目

  • N値(地盤の硬さを数値化)

  • 深度ごとの土質サンプル(コア)採取

  • 地層断面図の作成

→ N値は「この地盤がどれだけ荷重に耐えられるか」の基準。


2. スウェーデン式サウンディング試験(SWS)

■ 目的

  • 小規模建物や狭小地での地耐力調査

  • 住宅地などでの簡易地盤診断

■ 項目

  • 回転数・沈下量の測定

  • 換算N値の算出

  • 表層土の安定性確認

→ コスト・時間の制約がある現場で活躍。住宅メーカーにも多用される


3. 地下水調査・地下水位測定

■ 目的

  • 水位・透水性の把握、地下水トラブルの防止

■ 項目

  • 地下水位の深さ

  • 土壌の透水係数

  • 湧水・湿潤層の位置

→ 地下水が高いと、基礎沈下や液状化のリスクが増す


4. 土質試験

■ 目的

  • 掘削土・埋戻し材・地盤改良材の物理的性質評価

■ 項目例

  • 含水比

  • 粒度分布

  • 塑性指数・液性限界

  • 一軸圧縮強度

  • CBR(路床支持力)

→ 土の強度と変形特性を理解することで、適切な施工計画が可能に


5. 土壌汚染調査(環境調査)

■ 目的

  • 土壌汚染対策法に基づく法令対応・土地売買時の環境確認

■ 項目

  • 重金属(鉛、カドミウムなど)

  • VOC(揮発性有機化合物)

  • 油分、pH、六価クロム等の分析

→ 特定有害物質の存在を科学的に明示し、土地利用の安全性を確保


6. 液状化判定調査

■ 目的

  • 地震時に地盤が液体のように崩れる現象のリスク評価

■ 項目

  • 地下水位

  • 細粒分含有率

  • N値と地震動との関係

→ 特に河川沿いや埋立地での建設において必須の評価項目


7. 斜面安定調査・崩壊リスク評価

■ 目的

  • 法面(のりめん)や斜面造成地の安全性確認

■ 項目

  • 土質・地層傾斜

  • せん断強度試験

  • 地下水位と降雨の影響評価

→ 土砂災害対策や造成許可の取得に不可欠


「何を調べるか」で、未来の安全が決まる

地質調査の項目は、現場の用途・リスク・法的要件に応じて多岐にわたります。それぞれの項目が、“調べるために調べる”のではなく、未来の安全・コスト・安心を守るための選択なのです。

 

 

諏訪地質工業のよもやま話~ヒアリング~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業の更新担当の中西です!

 

~ヒアリング~

 

地質調査は、建築・土木・災害対策の根幹を支える非常に重要な業務です。しかし、その成果物の質は、現地に到達する前の「お客様とのヒアリング(要望確認)」によって大きく左右されます。

何のための調査か? どこをどう調べるのか? それを正確に掴むことが、調査精度・工程効率・コスト適正化のすべてに関わってきます。


1. なぜヒアリングが重要なのか?

■ 調査の「目的」と「期待成果」を正確に把握するため

  • 建築用途?土留め設計?液状化リスク?

  • どの層まで掘削する必要があるのか?

  • N値、透水性、土壌汚染…求められるデータは何か?

→ 「とりあえずボーリング」といった曖昧な依頼では、不十分な調査報告書になる恐れも


■ 現場の状況と条件を事前に把握するため

  • 道路幅・重機の進入可否

  • 近隣住民への配慮の有無

  • 騒音や振動に対する懸念

  • 仮設電源・水源の有無

→ 施工不能・遅延・近隣トラブルを未然に防ぐには、現地視察とヒアリングがセットで不可欠


2. ヒアリングで確認すべき主な項目

項目 内容例
調査目的 新築・増築・構造解析・土壌改良の基礎情報など
必要データ 地耐力、N値、土質、地下水位、土壌汚染など
調査方法の希望 ボーリング/スウェーデン式サウンディング/試掘など
納期・工程 工事スケジュール、データ納品の希望時期
報告書の形式 書面・電子、図面添付、要約版希望など
予算感・相談事項 許認可申請、補助金対応の可否など

→ 聞き漏れが命取りに。業者側から能動的に項目提示する姿勢が信頼を生む。


3. 良いヒアリングがもたらす“3つの成果”

① 調査精度の向上

  • 目的に合ったサンプル位置・深度・方法が選べる

② 工程の効率化

  • 重機搬入、仮設計画が事前に整理され、スムーズな現場運営が可能

③ 顧客満足度・リピート率の向上

  • 「分かってくれている」という安心感がクレームを未然に防ぐ


4. ヒアリングの質を高めるための工夫

  • ヒアリングシートの標準化

  • 施工前の現地写真を顧客と共有

  • 調査報告書のサンプル提示による期待値の明確化

  • 打ち合わせ内容を議事録・図面化して保管・同意確認


「よく聞く」が「よく調べる」を支える

地質調査の真価は、“調べたあと”ではなく、“調べる前の準備”で決まります。プロの調査員であるならば、技術力だけでなく、ヒアリング力こそが信頼される業者への第一歩です。

 

 

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今後ともよろしくお願いいたします。