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諏訪地質工業のよもやま話~災害に強いまちづくりの陰の主役!?~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

~災害に強いまちづくりの陰の主役!?~

 

近年、日本各地で地震や豪雨による災害が相次いでいます。

  • 河川の氾濫による堤防決壊

  • 土砂災害・斜面崩壊

  • 地震による液状化や建物被害

これらのニュースを見るたびに、
「地盤」や「地質」の重要性を、私たちもあらためて痛感します。

実は、災害に強いまちづくりの裏側には、地質調査の存在が欠かせません。
今回は、少し視野を広げて、

  • 防災と地質調査の関係

  • 実際の調査事例

  • 私たちが大切にしている“これからの地質調査”の考え方

についてお話ししていきます🌱


1. 地震と“地盤”の関係を知っていますか?🌀

同じ地震でも、

「隣の家はそれほど被害がないのに、自分の家だけ大きく揺れた気がする…」

といった話を聞いたことはないでしょうか?

これは、**建っている場所の“地盤の違い”**が大きく関係しています。

  • しっかりした岩盤の上

  • 砂や砂利が厚く堆積した地盤

  • 埋め立て地や軟弱な粘土層の多い地盤

など、地盤の種類によって、

  • 揺れが増幅されやすいか

  • 長く揺れが続きやすいか
    が変わってくるのです。

地質調査では、

  • どの深さまで軟らかい地盤が続いているか

  • その下に、どれくらい固い層があるか

  • 地震が来たとき、揺れがどう伝わりそうか

といった点も意識しながら、データを読み解いていきます📊


2. 液状化は“運が悪かった”だけじゃない⚠️

地震のたびにニュースで取り上げられる「液状化現象」。
道路が波打ち、マンホールが浮き上がり、建物が傾いてしまう…
衝撃的な映像を目にした方も多いと思います😢

液状化が起きやすいのは、主に

  • 砂質土がゆるく堆積している

  • 地下水位が高い

  • 埋め立て地・旧河道(昔の川筋)など

といった条件が重なる場所です。

地質調査では、ボーリング調査や標準貫入試験、地下水位測定などを通じて、
**「この場所は液状化リスクが高いかどうか」**を評価していきます。

その結果に応じて、

  • 地盤改良を行う

  • 杭基礎を採用する

  • 計画そのものを見直す

といった対策が取られていきます。

つまり、液状化は「たまたま起きた不運」ではなく、
**事前にリスクを把握し、ある程度“備えることができる現象”**でもあるのです💡


3. 豪雨・土砂災害と地質調査⛰️☔

山間部や斜面の多い地域では、豪雨による土砂災害も大きな問題です。

  • 崖崩れ

  • 土石流

  • 斜面のゆっくりとした変形(地すべり)

これらは、表面から見える様子だけでは判断が難しいことが多くあります。

地質調査では、

  • 地層の傾きや構成

  • どこに弱い層(滑りやすい層)があるか

  • 地下水の動き

などを調べることで、
斜面の安定性を評価したり、対策工事の検討に役立てます📝

たとえば、

  • 法面をどの角度まで切り取れるか

  • どの位置に排水工を入れるべきか

  • アンカーや杭でどのように補強すべきか

といった設計の“根拠”を提供しているのが、地質調査の役割なんです💪


4. ある造成計画での“判断の分かれ目”ストーリー🏡

ここで、実際のイメージが湧きやすいように、
とある造成地の地質調査のストーリーをご紹介します📖


◆ 計画の概要

郊外のなだらかな斜面に、新しい住宅地をつくる計画が持ち上がりました。
見た目には気持ちのいい丘陵地帯で、眺めもバツグン。
「ここなら人気の住宅地になりそうだね」と、計画は順調に進んでいるように見えました🏡

しかし、地質調査を担当する私たちは、
過去の地形図や航空写真、地質図を見ながら、ある点が気になっていました。

「ここ、昔からゆっくりと動いている“地すべり地形”の可能性があるぞ…?」


◆ 詳細調査で見えてきた“地下の顔”

そこで、

  • 複数本のボーリング調査

  • 地すべりに特化した物理探査

  • 地下水の動きの把握

など、少し踏み込んだ調査を実施しました。

結果として、

  • 表面から見える土は一見安定している

  • しかし、その下に“すべり面”になり得る弱い粘土層が存在

  • 地下水が溜まりやすい構造で、大雨時にすべりやすくなる可能性

が明らかになってきました😨


◆ 計画の見直しと、その後

私たちは、調査結果を図とともに分かりやすく整理し、

  • 造成範囲の一部縮小

  • 排水計画の強化

  • 補強工の追加

といった対策案とセットでご提案しました。

事業者様・設計者様・行政とも協議を重ねた結果、
当初案から計画を見直す決断がなされました。

短期的にはコスト増や区画数減少など、悩ましい部分もありましたが、
長い目で見れば、

  • 将来の大雨時のリスク低減

  • 安心・安全な住宅地ブランドの構築

につながる、大切な判断だったと思います🌈

完成から数年。
そのエリアでは大きなトラブルもなく、
今ではたくさんのご家族がそこで暮らしています👨‍👩‍👧‍👦

「あのとき、しっかり地質調査をしておいて本当によかったですね」

と、今でも事業者様からそんな言葉をいただける、印象的な現場の一つです。


5. “数字を出すだけ”で終わらない地質調査を目指して💬

地質調査というと、
「ボーリングをして、N値と土質を並べた報告書を出す仕事」
と思われがちです📄

もちろん、それも大事な役割の一つですが、
私たちが本当に大切にしたいのは、

「その土地で、どんな暮らし・どんな利用が予定されていて、
そこにどんなリスクが潜んでいるのか?」

を一緒に考え、
計画や設計の意思決定に役立つ“ストーリーのある情報”を届けることです💡

だからこそ、

  • 過去の災害履歴や地形の変遷を調べる

  • 近隣の井戸水や地盤情報も参考にする

  • 机上検討だけでなく、現場で足を使って情報を集める

といった、アナログな部分もとても大事にしています。


6. 発注者・自治体・設計者の方へお伝えしたいこと📣

地質調査業者として、こんなことをお伝えしたいです。

✅ 「最低限」ではなく「目的に合った調査」を

予算や時間の制約がある中で、
どうしても「最低限どこまで?」という話になりがちですが、

  • その構造物が、どれくらいの期間使われるのか

  • 万が一トラブルがあった場合の影響範囲

  • 将来の気候変動や災害リスク

なども踏まえると、少しだけ踏み込んだ調査が必要な場面もあります。

「この計画なら、どこまで調べておいた方がいい?」
といったご相談ベースでも、ぜひ早い段階から声をかけていただけると嬉しいです😊

✅ 図面・計画案が固まる前に地質調査を

時々、

「設計がほぼ確定してから、慌てて地盤を調べる」

というケースがありますが、
調査結果によっては、

  • 計画の一部修正

  • 基礎形状の見直し

  • 擁壁・法面設計のやり直し

が必要になることもあります。

“後戻り設計”は、時間的にもコスト的にも負担が大きくなります💦
可能であれば、計画の早い段階から地質調査をセットで考えていただくのがおすすめです。


7. まとめ:見えない地下から、未来の安心をつくる仕事🌏✨

  • 地質調査は、建物だけでなく「災害に強いまちづくり」に直結する重要な仕事

  • 地震・液状化・土砂災害など、多くのリスクは“地盤の性格”と深く関わっている

  • 詳細な調査と丁寧な評価が、計画の見直し・補強・排水といった対策に結びつく

  • “数字の羅列”ではなく、“意思決定のためのわかりやすい情報”を届けることが、これからの地質調査に求められている

私たちは、
一つひとつの調査が、そこで暮らす人・働く人の命と生活を守ることにつながっている
という気持ちで、日々現場に向き合っています💪

地盤や地質について、ちょっとでも気になることがあれば、
「こんなこと聞いてもいいのかな?」という内容でも大歓迎です😊

見えない地下の世界から、
皆さまの“安心できる未来”を一緒につくっていけたら、とても嬉しく思います🌈✨

 

 

諏訪地質工業のよもやま話~その土地、本当に大丈夫?🏠✨~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

~その土地、本当に大丈夫?🏠✨~

 

 

普段お客様とお話していると、よくこんな声をいただきます。

「地質調査って、正直よく分からない…💦」
「ハウスメーカーに“調査しておきましょう”と言われたけど、本当に必要?」

家づくりや工場・店舗の建設、道路・橋・トンネルなどのインフラ工事──
どんな構造物にも共通して言えるのは、**「地盤が命」**ということです。

今回は、地質調査業の役割と、実際にどんなことをしているのかを、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます💡


1. 地質調査って、そもそも何をしているの?🤔

ひと言でいうと、地質調査とは

「その土地の“中身”を調べて、安全に建物や構造物をつくるための材料を集める仕事」

です。

地表から見えるのは、せいぜい土の色や硬さくらい。
でもその下には、

  • ふわふわの軟らかい粘土層

  • 砂や砂利が詰まった層

  • 固い岩盤

  • 地下水が多い層

など、**目には見えない“地層の世界”**が広がっています🌏

建物や道路を支えるのは見えている地表ではなく、その下にある地盤。
私たち地質調査の仕事は、

  • 「どんな地層が、どの深さまで続いているのか」

  • 「どのくらいの強さを持っているのか」

  • 「液状化や沈下などのリスクはないのか」

といった情報を、調査・分析していくことなんです🔍


2. なぜ地質調査がそんなに大事なの?⚠️

地質調査をしないまま建物を建ててしまうと、こんなリスクがあります。

  • 建物が部分的に沈んで、ドアや窓が開きづらくなる

  • 基礎にヒビが入り、将来的な雨漏りや構造的な不安の原因に

  • 地震の際に揺れが大きくなりやすい地盤なのに、対策が取れていない

  • 液状化しやすい土地なのに、何も知らずに造成してしまう

逆に言えば、地質調査をしておけば避けられるトラブルもたくさんあるということです💪

特に近年は、

  • 豪雨の増加☔

  • 大きな地震の発生

  • 液状化のニュース

など、地盤に関連した話題が増えています。
そうした背景もあり、地質調査の重要性は年々高まっていると感じます。

家づくりでいえば、建物本体の仕様やデザインと同じくらい、
「その家が乗る地盤の状態」を知ることが大切なんです🏠✨


3. どんな調査をしているの?主な地質調査の方法🛠️

地質調査と一口にいっても、目的や場所によって方法はさまざまです。
ここでは、代表的なものをいくつかご紹介します😊


① ボーリング調査(標準貫入試験)⛏️

もっともよく行われる“地質調査の王道”が、ボーリング調査です。

  • 専用の機械で、地面に少しずつ穴を掘り進める

  • 一定の深さごとに、**土のサンプル(試料)**を採取

  • 試験器具を打ち込む回数を測ることで、地盤の硬さ(N値)を把握

こうして、
「深さ〇mまでは軟らかい粘土、その下に砂層、そのさらに下に固い支持層」
といった情報を読み解いていきます📊

このデータをもとに、構造設計者や建設会社が

  • 基礎の形状(べた基礎、杭基礎 など)

  • 必要な杭の長さや本数

  • 地盤改良が必要かどうか

を判断していきます。
まさに、建物の“設計図”の前提となる情報を提供する、重要な調査なんです。


② 室内土質試験(せん断試験・圧密試験など)🧪

採取した土のサンプルは、
ただ眺めて終わりではなく、試験室に持ち帰ってさまざまな試験をします。

  • どのくらいの荷重をかけると、どれだけ変形するのか

  • 時間とともにどのように沈んでいくのか

  • 水を含んだときに、強度がどれだけ変わるのか

などを調べることで、地盤の**「性格」**が見えてきます。

同じ“粘土”でも、

  • すぐにグニャっと変形する粘土

  • ゆっくり時間をかけて沈んでいく粘土

では、基礎の設計が変わってきます。
このあたりの“見極め”は、地質調査の腕の見せどころでもあります💪✨


③ 物理探査(地盤を“音”や“電気”で探る)📡

大きな敷地や道路・ダム・トンネルなどの現場では、
ボーリング調査だけだと範囲が限られてしまいます。

そこで活躍するのが、物理探査と呼ばれる方法です。

  • 地面に振動や電気を与えて、その伝わり方を測定

  • 得られたデータを解析して、地下構造のイメージを作る

レントゲン写真を撮るように、地中の様子を“広く・深く”把握できるのが強みです。

ボーリング調査と組み合わせることで、
「点」の情報だけでなく「面」の情報もつかみ、
より精度の高い地盤評価につなげていきます📈


4. 地質調査の現場って、どんな雰囲気?⛺🚚

「調査」と聞くと、なんだか研究室のような静かなイメージを持つ方も多いのですが、
現場は意外とアウトドア要素が強めです😄

  • 早朝から機械をトラックで搬入

  • 狭い住宅地では、ご近所さんにご挨拶しながら作業スペースを確保

  • 山間部や河川敷では、機械を分解して担いでいくことも…!

天候にも左右されますし、真夏や真冬の現場はなかなかハードです🥵🥶
それでも、

「この地盤なら、こういう基礎にすれば安心ですね」
「地盤のリスクが分かって、安心して計画が進められます」

と、お客様や設計者の方から言っていただけると、疲れも吹き飛びます✨

地質調査は華やかな仕事ではありませんが、
すべての建物・構造物の“土台”を守る、縁の下の力持ちのような仕事だと感じています。


5. お施主様・発注者様に知っておいてほしいこと📚

せっかくなので、地質調査会社として
「ここだけは知っておいてほしい!」というポイントをいくつかご紹介します😊

✅ 見積もりは“安さ”だけで比べないで!

地質調査の費用は、

  • ボーリングの本数・深さ

  • 必要な試験の種類

  • 現場の条件

などで変わります。

単純に「A社の方が〇万円安いからそっちで」と決めてしまうと、
必要な調査が省かれているケースもゼロではありません。

  • なぜこの深さまで掘るのか

  • どんな試験をするのか

  • それによってどんな情報が分かるのか

を、きちんと説明してくれる会社を選ぶことが大切です💡

✅ 調査結果は“ただの数字”ではなく“意思決定の材料”

報告書には、N値や土質名、層厚、試験結果などの数字や専門用語が並びます。
一見すると難しく感じるかもしれませんが、本質はシンプルです。

「この土地は、どんな基礎にすれば安心なのか」
「将来的な沈下リスクはどれくらいか」
「液状化や斜面崩壊のリスクはないか」

といった判断のための材料を提供しているに過ぎません。

「自分には難しいから…」と丸投げにせず、
分からないところは遠慮なく質問していただければ、
私たちは喜んで何度でも説明させていただきます😊


6. まとめ🌈

  • 地質調査は、土地の“中身”を明らかにし、安心して建物を建てるための大切な仕事

  • ボーリング調査・土質試験・物理探査などを通じて、地盤の強さやリスクを評価している

  • 調査結果は、基礎の種類や地盤改良の要否など、重要な意思決定の土台となる📊

  • 「安全な家づくり」「安心できるインフラ整備」の裏側には、地質調査の存在がある

これから家づくりや工場建設、造成計画などをお考えの方は、
ぜひ一度、「地盤ってどうなっているんだろう?」と意識してみてください😊

私たち地質調査のプロが、
見えない地下の世界を“見える情報”に変えて、皆さまの安心づくりをお手伝いします🌏✨

 

諏訪地質工業のよもやま話~“やりがい”~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

~“やりがい”~

 

1|いま強い“ニーズ”はここにある 🎯

  1. 防災・減災の高度化
    豪雨・地震・液状化・斜面崩壊リスクの精緻化。想定外を“説明可能”にする評価・ゾーニングが求められる。

  2. インフラ更新・長寿命化
    橋梁・道路・上下水・ダム・港湾の維持更新で、地盤特性の再評価地中空洞・洗掘の点検ニーズが継続。

  3. 都市再開発・再エネ
    高層化・地下化、風力・太陽光・地中熱など新用途に合う基礎形式の選定データが必要。

  4. 宅地・開発のリスクマネジメント
    住宅地盤保証・宅地造成・盛土の健全性確認。地盤改良の要否と最適量を示す根拠が求められる。

  5. データの可視化・合意形成
    住民説明・発注者報告で、専門用語を“伝わる図と数値”に変換するニーズが急増。

  6. 環境・サステナビリティ
    汚染土壌調査、地下水影響評価、**LCC(ライフサイクルコスト)**の観点での提案。


2|顧客タイプ別「刺さる提案」 💡

  • 公共発注者
    リスクの残余不確実性まで言及した調査計画(地点数・深度・探査併用)+費用対効果。

  • デベロッパー/設計事務所
    基礎形式別のコストレンジ試算、改良量の最適化、工程短縮の代替案。

  • ハウスメーカー/工務店
    戸建て向けSWS+表面波のセット化、地盤保証の根拠整備、近隣説明資料のテンプレ提供。

  • 再エネ事業者
    風車基礎・太陽光架台の支持性能×地盤リスクマップ、建設・維持両面のLCC提示。


3|“選ばれる会社”の5つの型📐

  1. 多手法ハイブリッド:ボーリング+原位置試験(標準貫入・PS検層)+物理探査(表面波・電気・地中レーダ)を地形・地史で最適配合。

  2. 設計直結アウトプット:地耐力・液状化・側方流動・すべり安全率を“設計の意思決定”に使える形で即納。

  3. 合意形成パッケージ:カラー断面図・3D地盤モデル・Q&A資料・住民説明スライドをセットで。

  4. 工程・安全・近隣配慮の見える化:騒音・振動・粉じんの基準、交通誘導図、苦情対応フローを事前提示。

  5. データ管理・再利用:座標付きでDB化し、将来の増改築・更新に再活用できる“資産データ”として納品。


4|現場が感じる“やりがい”ベスト8 🏅

  1. 見えない地盤を“見える化”できた瞬間
    断面図が整い、地層の理由がつながるときの知的快感。

  2. 設計や工事がスムーズに進む“起点”を作れる
    良い調査は、良い基礎計画と工期短縮に直結。プロジェクト全体の成功に寄与できる。

  3. 災害リスクを前もって減らせる
    解析結果が対策工に反映され、地域の安全に貢献できる誇り。

  4. 現地にしかない“地形・地質の物語”に出会える
    丘陵、段丘、沖積、火山…地域ごとの地質史を手触りで学べる。

  5. チーム連携の醍醐味
    調査班・解析班・設計者・発注者が一枚岩になって成果を作る達成感。

  6. 若手の成長が目に見える
    試料観察→柱状図作成→解釈→提案へと階段を上る手応え。

  7. 住民からの“安心しました”という声
    わかりやすい説明で不安を解消できたときのやりがい。

  8. 技術が武器になるキャリア
    資格・解析スキルがダイレクトに評価され、専門家としての自信が育つ。


5|サービスメニューの“型”例📎

  • 基本調査:踏査/既往資料整理 → SWS or ボーリング → 土質試験(粒度・含水比・一軸)

  • 付加価値調査:表面波・電気探査・PS検層・孔内水平載荷・透水試験・地中レーダ

  • 評価・解析:支持力・沈下・液状化・斜面安定・基礎比較(直接/杭/改良)

  • 成果品:柱状図、地質平面・縦断図、3Dモデル、判定表、施工上の留意点、住民説明資料

  • オプション:ドローン・レーザー測量、地盤保証書連動、既存図面のDX化


6|品質と安全を支えるチェックポイント ✅

  • 計画:地形分類・既往災害・ボーリング位置の“根拠”明記

  • 試験:N値のばらつき管理、試料の乱れ・採取深度のトレーサビリティ

  • 安全:重機周囲の立入管理、転倒・挟まれ・感電・地下埋設物のリスク低減

  • 近隣配慮:騒音・振動の時間帯、粉じん・泥水処理、道路清掃

  • データ:座標系・標高系の統一、メタデータ付与、誤差の注記

  • 説明:評価の前提条件・不確実性・残余リスクの明文化


7|KPIとマネジメント📊

  • 受注面:提案採択率/リピート率/平均粗利率/見積提出→受注までのリードタイム

  • 現場面:工程遵守率/事故・ヒヤリハット件数/苦情ゼロ率

  • 技術面:再解析工数削減/解析リードタイム/成果品差戻し率

  • 顧客満足:報告会の評価/紹介件数/レビュー★

  • 教育:若手の柱状図作成合格率/年次スキルマップ更新率


8|“価格競争”を避ける差別化ポイント 🧭

  • 意思決定に直結する成果品:設計案のA/B比較、改良量の最小化試算、工程短縮の代替案を必ず添付。

  • 3D×GISの可視化:断面図だけでなく3Dモデル地盤リスクマップを提示。

  • 合意形成の伴走:住民説明テンプレ・想定質問集・図解パンフの提供。

  • DB資産化:次案件で使えるフォーマット・座標付データで長期価値を訴求。

  • アフターフォロー:施工中の地盤条件変更への即時再評価(スピード対応を約束)。


9|人材採用・育成で伝えたいメッセージ 🎓

  • **“見えない世界を明らかにする科学”**を仕事にできる。

  • フィールド×デスクのハイブリッドで飽きない毎日。

  • 国家資格・学会発表・論文など、努力が可視化されるキャリア。

  • 地域を守る誇り:自分の出した1枚の断面図が、30年の安心をつくる。


10|現場の“ほっこり”エピソード(短編)😊

造成地の地すべりが心配という自治会からの相談。踏査と斜面安定解析の結果、表層すべり対策の植生・排水計画を提案。後日の集会で、年配の方が

「数字で説明してもらって、初めて**“安心して暮らせる根拠”**ができました」
と握手してくれた。データが人の不安をほどく瞬間に立ち会えるのは、この仕事の醍醐味です。


11|“そのまま使える”提案トーク例 🗣️

「調査は費用ではなくリスク削減への投資です。
ボーリング+表面波のハイブリッドで“見落とし”を減らし、
基礎形式と改良量を最適化して、工期とコストを同時に抑えます。
成果は3Dモデルと図解で説明し、住民説明まで伴走します。」


12|まとめ ✨

ニーズは「防災・長寿命化・再エネ・合意形成・サステナビリティ」。
やりがいは「見えない地盤を見える化」「地域の安全に直結」「プロジェクト成功の起点」「専門性が資産になるキャリア」。

今日できる一歩は――

  • 提案書にA/B比較とLCC視点を必ず入れる、

  • 成果品の図解テンプレを刷新する、

  • 調査データを座標付きでDB化する。

小さな改善の積み重ねが、選ばれ続ける理由になり、チームの誇りと地域の安心を育てます🌱

 

諏訪地質工業のよもやま話~“変遷”~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

~“変遷”~

 

1|地質調査は“縁の下の力持ち”

建物や道路、橋、ダム、地下鉄――これらが安全に機能するためには、地盤の特性を知ることが欠かせません。地質調査業は、普段は目立たないものの、社会インフラを支える重要な役割を果たしてきました。


2|黎明期(戦前〜昭和中期):経験と勘の時代 ⛏️

  • 調査の手法:簡易的なボーリング、踏査、露頭観察など。

  • 特徴:職人の経験と勘が中心で、データよりも“現場感覚”に依存。

  • 背景:戦後の復興やインフラ整備で需要は高まるものの、体系的な調査はまだ不十分。

この時代は、地質調査よりも「施工が先行」するケースが多く、地盤トラブルも頻発しました。


3|高度経済成長期(昭和40〜50年代):標準化と本格的普及 🚀

  • **スウェーデン式サウンディング(SWS試験)**が普及し、住宅地盤調査の定番に。

  • ボーリング調査も一般化し、土質試験(粒度・含水比・一軸圧縮強度など)が制度化。

  • 公共工事の拡大:高速道路、新幹線、ダム建設などで膨大な地質データが蓄積。

👉 この頃から地質調査業は「建設の出発点」としての位置づけを確立しました。


4|平成前期(1990〜2000年代):災害と規制強化の時代 🌪️

  • **阪神淡路大震災(1995)**で液状化や地盤リスクが大きな社会課題に。

  • 宅地造成等規制法、建築基準法の改正により、地盤調査の義務化や責任範囲が明確化。

  • 新しい調査法

    • PS検層(弾性波速度)

    • 表面波探査法

    • 電気探査
      → より多角的に“地盤の強さ”を可視化できるようになった。

この時代から、住宅業界でも「地盤保証」が一般化し、調査会社の役割はさらに重要に。


5|平成後期〜令和初期:技術革新とリスクマネジメント 📊

  • 3D地盤情報データベースの整備(地質情報統合データベース)。

  • GIS(地理情報システム)×地盤情報により、地域単位での地盤特性が把握可能に。

  • ドローン・レーザー測量の導入で、調査の効率化・可視化が進展。

  • 地盤リスクの社会的認知:熊本地震や各地の豪雨災害を経て、「建てる前に地盤を知る」意識が高まる。


6|現在(令和時代):防災・持続可能性の中核へ 🌱

  • 気候変動と豪雨災害により、土砂災害・斜面崩壊・液状化リスク調査の需要が拡大。

  • 再生可能エネルギー(風力発電・太陽光発電)の地盤調査も新たな市場に。

  • ICT・AIの活用:膨大な地盤データをAI解析し、最適な基礎設計やリスク予測に応用。

  • 国土強靭化計画:インフラ更新・防災事業の基礎情報として、調査業の存在感は増しています。


7|地質調査業の“これから” 🔮

  1. AIと自動化:ボーリングコア解析の自動判定、探査データのAI処理。

  2. 環境配慮型調査:CO₂削減・廃棄土処理を意識した持続可能な施工方法。

  3. リスク説明責任の強化:施主・住民に“わかりやすく伝える”力が求められる。

  4. 海外展開:日本の災害対応技術を活かした国際インフラプロジェクトへの貢献。


まとめ ✨

地質調査業は、

  • 戦後の経験と勘の時代を経て、

  • 高度経済成長で標準化し、

  • 震災で重要性を再認識され、

  • 令和の今、防災・再エネ・DXの中核として進化しています。

これからも「見えない地盤を見える化する」使命を持ち、社会を支えるインフラの礎であり続けるでしょう🌏🔧

 

諏訪地質工業のよもやま話~“見えないリスクを測る”~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

~“見えないリスクを測る”~

 

斜面・堤防・道路・橋台・造成地。土のリスクは見えないところから来ます。私たちは物理探査+ボーリング+観測を組み合わせ、地震・豪雨・経年に強い意思決定資料を提供。施工に直結する提案まで一気通貫で伴走します。🚧


1|リスク別:最短ルートの調査設計 🎯

  • 地すべり/斜面:弾性波・電気探査→すべり面深度の推定→重点点でボーリング+孔内傾斜計/伸縮計

  • 液状化:ボーリング+SPT/CPT→FC・N値補正・細粒分→**Vs(PS/MASW)**で判定📉

  • 空洞/老朽化地中構造:地中レーダ・電磁・微動→疑義点を試掘/ボーリングで確認

  • 堤防/護岸:電気探査で浸透経路把握→ピエゾ計で間隙水圧監視


2|物理探査の“使いどころ” 🧲🔦

  • 弾性波(屈折/表面波:MASW):せん断波速度(Vs)→地盤の硬さを“面”で把握

  • 電気探査(2D/3D):比抵抗→水・粘土・空洞の見分け

  • 地中レーダ(GPR)浅部の配管・空洞・層境界

  • 微動アレイ/HVSRサイト増幅基盤深度の推定

物探は“地図”、ボーリングは“答え合わせ”。セットで精度が上がる🧩


3|観測で“状態”を管理する ⏱️📡

  • 孔内傾斜計:斜面/擁壁の微小変位を連続監視

  • 伸縮計・間隙水圧計(ピエゾ):地すべり・堤防のトリガ監視

  • 沈下板/GNSS/レーザー:地盤沈下・盛土の時間変化を可視化

  • 雨量/地下水連携閾値を超えたら自動通知(SMS/メール/ダッシュボード)📲


4|ドローン×3Dで“空と地中”をつなぐ 🚁🗺️

  • UAV測量(SfM)で地形変化を高頻度に把握

  • 点群×柱状図×物探断面統合モデルを共有(BIM/CIM対応)

  • 工事前後で盛土量/浸食量を定量化→出来形+健全度を一体管理


5|成果物は“意思決定に効く形”で 🧾✨

  • ハザードマップ風のリスク図(A3一枚で色分け)

  • 対策工の代替案比較(アンカー/排水/表層対策/改良/擁壁)

  • 施工ステップ図(工期・通行規制・夜間作業の有無)

  • モニタリング計画(センサー配置・閾値・連絡網)


6|対策工の初期提案(例)🛠️

  • 斜面:法枠+ロックボルト/集水ボーリング/表層すべり対策

  • 堤防:遮水シート・薬液注入・圧密排水・腹付け盛土

  • 液状化:表層改良・締固め砂杭・砕石基礎・地中連壁

  • 道路/造成:置換・プレロード・ドレーン・軽量盛土


7|入札・審査で差がつく“痒いところ” 🧮📑

  • 試験要領書(SPT/CPT/室内試験の条件明示)

  • 安全・環境計画(騒音・振動・泥水処理・近隣説明)

  • 品質計画(コア回収率・写真台帳・検査フロー)

  • DXF/SHPでのデータ納品、API連携で管理システムに自動反映


8|見積比較のポイント ✅

  • 物探のライン長×本数/解析方法(MASW・逆解析条件)

  • ボーリング位置・深度・本数の根拠

  • 観測計器分解能・記録間隔・通信方式

  • 報告の納品形態(紙+PDF+データ/可視化ダッシュボード)

  • 夜間・交通規制対応の記載有無🚧


9|よくある質問 ❓

Q. 調査と対策、どちらから頼めば?
A. 調査→暫定対策→本対策の順が基本。緊急時は同時並行で設計します。
Q. 期間は?
A. 規模次第ですが、予備調査1〜2週/本調査2〜6週/解析1〜2週が目安。
Q. 豪雨・地震の“その後”は?
A. **速報版(24–72h)**を先に、確報で設計に落とし込みます。⏱️


10|現地立会いチェックリスト 🧤✅

  • ☐ 物探ラインの位置・端点座標

  • ☐ ボーリング座標・GL・ケーシング長

  • ☐ サンプル保護・ラベリング・冷暗所保管

  • ☐ 地下水観測(設置・初期測定)

  • ☐ 近隣・交通の安全対策(看板・誘導員・清掃)


まとめ
“面で探し、点で確かめ、線で見守る”。物探×ボーリング×モニタリングの統合で、防災と維持管理は一段スマートになります。意思決定に効く一枚をご提供します。🛰️📈🤝

 

諏訪地質工業のよもやま話~“設計に効く”~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

~“設計に効く”~

 

建物や土木構造物は、上に何を載せるかより下がどうなっているかで寿命が決まります。私たちは机上調査→現地踏査→試験計画→ボーリング/物探→解析→レポートまでをワンストップで実施。過不足のない調査伝わる報告書で、設計と工事のリスクを最小化します。️


1|最初の30%で勝負が決まる:机上調査と踏査

  • 地形・地歴:旧河道・盛土/切土・液状化履歴・地質図を重ねて“怪しい場所”を先読み

  • 既存資料:近隣ボーリング柱状図、公共台帳、航空写真、災害アーカイブ

  • 踏査:亀裂・湧水・沈下跡・舗装のひび、**表層の“語り”**を拾う

  • 初期仮説:想定層序・地下水位・リスク(軟弱/埋設物/膨潤)を白地図にメモ


2|試験計画の組み立て方(ムダなく・漏れなく)

  • 建築(戸建〜中低層)

    • スウェーデン式サウンディング(SWS) or 簡易貫入 → 必要部位のみボーリング

    • 代表位置で標準貫入試験(SPT)乱さない試料(シンウォール/Shelby)

  • 中大規模・土木

    • ボーリング+PS検層/MASWで**Vs(せん断波速度)**を取得

    • 地下水観測孔を残し季節変動を追う

  • 物理探査:地中レーダ・電気探査・磁気で埋設物/空洞をスクリーニング

  • サンプリング:コア回収率(RQD)・乱れ区分・保護方法を現場で記録

原則:**「軽い→重い」**の順に。簡易→確認→精査でコスト最適化。


3|代表的な現場試験と読み方 ⛏️

  • SPT(N値):相対密度/一軸強度の目安。支持層の判定杭先端深さに直結

  • CPT/CPTu:貫入抵抗・間隙水圧→層境界の連続把握に強い

  • 平板載荷:表層改良の実効確認、直接基礎の変形係数推定

  • 透水試験(Lugeon/現場透水)地下水処理・止水工の前提

  • PS検層/MASWVs30で耐震区分、地震時応答解析へ


4|室内試験で“数値の根拠”をつくる

  • 粒度・Atterberg限界:土の“性格付け”

  • 圧密:沈下量/速度の予測(Cv, Cc)

  • 三軸(CU/CD/UU):設計せん断強度(c, φ)

  • 間隙比・含水比・密度:改良前後の比較指標

  • 有機物・硫酸塩化学的リスクの早期検知⚗️


5|報告書の“見る順番”と要点✨

  1. 概要図(位置・ボーリング配置・地形)

  2. 柱状図(層序・N値・地下水位・RQD)

  3. 試験成績(室内/現場)

  4. 設計値(許容地耐力/変形係数/せん断強度/液状化判定)

  5. 提案(基礎形式・改良工法・監視項目)

N値“だけ”で判断しない層の連続性・地下水・試験の質をセットで確認。


6|基礎と改良のファーストビュー ⚙️

  • 直接基礎:浅層良好地盤・不同沈下に注意

  • 表層改良/柱状改良/砕石パイル/小口径鋼管杭沈下・液状化・施工制約で使い分け

  • 仮設:山留・止水・湧水対策を工程・コストに反映


7|見積比較のチェックリスト ✅

  • 調査本数/深度試験項目(室内/現場)

  • 物探の有無(埋設物・空洞・旧基礎確認)

  • コア回収率・サンプル固定方法

  • 地下水観測(観測回数・季節補正)

  • 報告書の体裁(DXF柱状図/解析データ/写真台帳)

  • 近隣配慮(騒音・泥水処理・夜間)


8|よくあるNGと回避策 →✅

  • 孔壁崩壊→泥水比重/ケーシング不足→安定液管理+段階ケーシング

  • 試料の乱れ→採取器・回収手順の不適→乱さない試料の指定

  • 地下水見落とし→一回観測のみ→複数時点+降雨後観測

  • 報告が不親切→数値だけ→**設計への翻訳(基礎案・沈下算定)**を必ず併記


9|スケジュール例(戸建〜小規模)⏱️

  • D0〜3:机上調査・踏査・計画

  • D4〜6:現場試験(SWS+要所ボーリング)

  • D7〜14:室内試験・解析

  • D15:報告・設計打合せ(基礎/改良の初期案)


10|お問い合わせテンプレ(あると早い)

  • 計画図(柱/壁配置・荷重目安)/敷地図

  • 近隣の既往調査(あれば)/工期・騒音制約

  • 既往トラブル(沈下・湧水・地震時被害 など)


まとめ
過不足ない計画×確かな採取×設計への“翻訳”。これが設計に効く地盤調査です。最初の一本から、成果の“質”を変えます。

 

諏訪地質工業のよもやま話~調査データ~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

調査結果が活きる場面とは?🏗️

こんにちは!有限会社諏訪地質工業です。
今回は、「地質調査のデータって、実際どこで使われているの?」という疑問にお答えします。
地盤調査は“調べて終わり”ではありません。
安全・安心なまちづくりのために、さまざまな分野で活用されているんです!


🏠 住宅やマンションの設計に欠かせない!

例えば、一戸建て住宅を建てる際、地盤の硬さ(N値)や土質が調査で明らかになります。

🔍 地盤が軟らかいとわかったら…

  • 杭を深く打ち込む「杭基礎」へ変更

  • **表層改良や柱状改良などの「地盤改良工事」**を実施

  • 必要に応じて、設計そのものを変更することもあります

これにより、不同沈下や傾きといった被害を未然に防ぐことができるのです。

また、マンションなどの中高層建物では、より厳密な地盤解析が求められ、建物の安全性・耐震性に直結する重要データになります。


🛣 インフラや公共工事にも大きな役割!

地質調査は、土木インフラの土台を整えるために不可欠です。

🚧 こんな場面で大活躍:

  • 橋脚が地盤に沈まないよう、支える構造の強度を確認

  • トンネル掘削時、崩壊を防ぐために周囲の地層を把握

  • 液状化が起きやすい地盤には、地盤改良や構造補強を計画的に導入

とくに近年は、地震・豪雨・地滑りなどの自然災害への備えが社会的にも求められており、地盤情報は防災・減災の重要な鍵となっています。


📊 調査結果なしでの工事は、まさに“地雷原を走る”ようなもの!

地盤の状態を知らずに基礎工事を始めてしまうと…

  • 建物の傾き

  • 地盤沈下

  • 重大な工事のやり直し

といったリスクとコストの増加につながります。
調査データがあるからこそ、「この土地には、こういう建て方が安全です」といった確かな根拠を持った設計ができるんです。


次回もお楽しみに!

 

 

 

諏訪地質工業のよもやま話~N値とは?~

皆さんこんにちは!

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

ボーリング調査で得られる「N値」って?📏

こんにちは、有限会社諏訪地質工業です!
今回は、地盤調査において最も基本的で重要な指標のひとつ、**「N値」**についてご紹介します。


💡N値とは?

N値とは、地盤の硬さや締まり具合を数値化したもので、「標準貫入試験(SPT)」という試験によって求められます。

具体的には…
63.5kgのハンマーを75cmの高さから自由落下させて、地中に30cmサンプラーを打ち込むのに必要な打撃回数を「N値」として記録します。

✔️N値の目安:

  • N値 0〜4:とても軟弱な地盤(粘土や緩い砂など)

  • N値 5〜19:やや締まった地盤(中程度の強度)

  • N値 20以上:硬い地盤(安心して建物を建てられる可能性が高い)


🏗 N値からわかること

N値は、以下のような重要な判断材料になります:

  • 基礎の種類の選定(布基礎かベタ基礎か、杭が必要か?)

  • 地盤改良の要否(軟弱な場合は地盤改良が必要)

  • 地震時の液状化の可能性(N値が低いとリスクが高まる)

  • 建物の沈下リスクの予測(不均一なN値は不同沈下の要因に)


🧪 土の「顔」も大切!

N値とあわせて、取り出した試料(ボーリングコア)を目視・触診で確認することも重要です。これは「土質試験」の一環です。

調べるポイント:

  • 色や粒子の大きさ

  • におい(水分や有機物の有無)

  • ねばつき具合・乾燥のしやすさ

  • 水がにじみ出る様子や締まり具合

これらは、地盤が**どう形成されたか・どんな性質かを読み取る「地面の履歴書」**とも言えます。


📊 データはどう活かされる?(次回予告)

次回は、調査で得られたN値や土質データが、どのように建築や土木設計に反映されていくかを詳しくご紹介します!

  • 地盤調査と基礎設計のつながり

  • 建物の安全性との関係

  • インフラ整備での応用 など…

地盤のデータが、私たちの暮らしの「土台」として、どう活かされているのか?お楽しみに!


地盤調査は、見えない安全を支える縁の下の力持ち
N値のような数値も、暮らしの安心につながっていることが、おわかりいただけたら嬉しいです😊

次回もお楽しみに!

 

 

諏訪地質工業のよもやま話~ボーリング機~

皆さんこんにちは!

 

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

 

これがボーリング機だ!現場の主役を紹介✨

今回はいよいよ主役の登場です!

私たちの仕事に欠かせない、大切な“相棒”。
それが「ボーリング機(掘削機)」です!


🔧 ボーリング機ってどんな機械?

 

ボーリング機とは、一言で言えば 「地面に垂直の穴をあける専用マシン」
一般的には見慣れない機械かもしれませんが、ビルや橋、ダム、高速道路など、あらゆる構造物の“地盤の安全性”を確認するために使われています。

見た目は、コンパクトながらどこか重機のような佇まい。
クローラー(キャタピラ)が付いていて、自走である程度の移動が可能なものから、クレーンで吊って設置するタイプのものまでさまざまあります。


🏗 地中を掘るだけじゃない!?ボーリング機の役割

 

ボーリング機のメインの仕事は、地面を垂直に掘ることです。
この「垂直でまっすぐ」というのが、実はとても難しく、技術が必要なポイント。

一般的な地盤調査では、10〜30m程度の深さを掘削します。
しかし、大規模な建物や構造物では、50m以上掘ることもありますし、地層の構造によってはさらに深くまで調査することも。

しかも掘るだけでなく、「地中から土や岩のサンプル(=コア)」を丁寧に採取し、その情報をもとに地質や強度、地下水位、含水比などを詳しく分析するという、大切な役割を持っています。


🧰 ボーリング機と一緒に使う道具たち

 

ボーリング機単体では作業はできません。
実は、たくさんの専用ツールを使って、ひとつひとつの作業を丁寧に進めています。

🔩 ロッド(掘削ロッド)

金属製の棒(パイプ)で、これを1本ずつ接続していきながら地中を掘り進めます。
たとえば1本1mなら、30m掘るには30本必要になります。
現場では「1本追加!」という声が飛び交いながら、手際よく接続作業が進められます。

🧪 サンプラー(採取器)

掘削中の地層のサンプル(土質や岩石)を取り出すための専用の装置です。
地中にサンプラーを差し込んで、筒の中に地層をそのまま“ぎゅっ”と取り込みます。

この「サンプルの状態」は、地盤の性質を見極めるうえで非常に重要。
変形したり、壊れてしまっては正確な分析ができませんので、慎重に、丁寧に作業を行います。

🛠 N値ハンマー(標準貫入試験ハンマー)

サンプラーの先端を地中に打ち込むときに使うのが、この「N値ハンマー」。
63.5kgの重りを一定の高さ(76cm)から落とし、サンプラーが30cm沈むまでに何回叩いたか(打撃数)を数えることで、「地盤の硬さ=N値」を測定します。

この試験によって、軟弱地盤かどうか、どれくらいの支持力があるかなどが数値として評価できます。


🔍 現場ではこんなふうに使われてます!

 

  1. ボーリング機を設置:安全な足場を確保し、地盤をしっかり締め固めたうえで機械を固定します。

  2. 掘削スタート!:ロッドとビットを回転させながら、地中を少しずつ掘っていきます。

  3. 途中で採取・試験:N値を測定し、サンプラーで土を取り出します。

  4. 必要深度まで掘り進める:地層の変化に応じてスピードや圧力を調整しながら、慎重に作業を進めます。

  5. 地質断面を作成:採取したデータ・試料をもとに、地下の構造を図解した「地質断面図」を作成していきます。

 


💡 現場の声:「ボーリング機のここがすごい!」

 

「一見地味だけど、この機械がないと何も始まらない!」
「思ってたよりコンパクトだけど、パワーがすごい!」
「山の中でも運べるように小型化されたタイプもあるんです」

現場では、日々このボーリング機と向き合いながら、試行錯誤と工夫の連続です。
その積み重ねこそが、安全な建物やインフラを支える“基礎データ”になるわけですね。

 

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

諏訪地質工業のよもやま話~地質調査の現場~

皆さんこんにちは!

 

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

 

地質調査の現場ってどんなところ?🗺

 

 

今回は、**「地質調査の現場」**にフォーカスしてご紹介します!


私たちが日々どのような場所で、どんな作業をしているのか――
あまり知られていない現場の裏側を、ちょっと詳しく覗いてみましょう!


📍調査現場は、街の中から山奥まで!

 

地質調査と聞くと、「山の中で地面を掘る作業」といったイメージをお持ちの方が多いかもしれません。
しかし実際には、私たちの調査対象は非常に多岐にわたります。

たとえば、以下のような場所で調査を行います:

  • 新築予定の住宅地の空き地

  • 建て替えや耐震診断のための学校や公共施設の敷地

  • 設備増設や改修に伴う工場や倉庫の敷地

  • 道路、橋梁、トンネル、堤防など大型インフラの建設予定地

  • 山間部や河川敷といったアクセスの難しい自然地形の中

現場は本当に“さまざま”で、市街地の駐車場の一角から、舗装もされていない林道の先の斜面まで、
「この場所で調査するのか…!」というようなケースも珍しくありません。

そのため、毎回が新しいフィールド。
場所によって必要な機材の組み方、作業の段取り、搬入方法などが異なり、毎回“現場対応力”が試されます。


🚧 調査の一日って、どんな感じ?

 

それでは、実際の地質調査(ボーリング調査)の一日をご紹介してみましょう。

① 朝一番に現場集合・準備開始

まずはチーム全員で現場に集合。
作業場所の安全確認、機材の搬入、車両の位置確認など、事前準備が一番重要です。

狭い現場では近隣の住宅や道路の通行にも配慮しながら進めます。


② ボーリングマシンの設置と水平出し

地面に対して垂直に正確に穴を掘るために、**ボーリングマシンの据え付けと水平出し(レベリング)**を行います。

ここで誤差があると、その後の調査データに影響を与えてしまうため、ミリ単位での調整が求められます。


③ 掘削開始!深さによっては数日がかり

ボーリングマシンの準備が整ったら、いよいよ掘削開始

浅い場合で数メートル、深い場合では20〜30m以上掘削するケースもあります。
地層によって掘りやすさも異なり、硬い地盤や水分の多い層では時間がかかることも。

雨天などの天候変化にも注意を払いながら、安全第一で作業を進めていきます。


④ 一定の深度ごとに“試料”を採取

掘削の途中では、一定の深さごとに地層の試料(サンプル)を採取します。

これは地層構成や土質を判断するための非常に重要な工程。
採取したサンプルは現場でラベルを貼って管理し、のちほど土質試験や報告書作成に活用されます。

同時に、地層の硬さを測る**「N値試験(標準貫入試験)」**も実施します。
これは地盤の強度を示す数値で、建物の基礎設計などに欠かせない重要データです。


⑤ 掘削終了後は、埋戻しと清掃まで

調査が完了したら、掘った孔を安全に埋め戻し、現場周辺を清掃・原状回復します。
調査中に使った泥水や資材もきちんと回収し、「調査した痕跡ができるだけ残らないように」丁寧に仕上げていきます。

現場は借り物。
**「来たときよりも美しく」**を合言葉に、最後まで気を抜かず作業を終えます。


💡 地質調査の現場は「チームワークの現場」

 

調査の現場では、機械オペレーター、助手、記録担当、測量担当など、
複数名のチームで連携して動きます。

  • 機械の動作と人の動きが干渉しないように

  • 試料の受け渡しがスムーズに行えるように

  • 段取りと安全管理が並行して進められるように

一人では決してできない仕事。
だからこそ、「正確」「安全」「スピーディー」に調査を終えるために、チームとしての信頼と連携が何より大切です。


次回予告:ボーリングマシンと道具たちをご紹介!

 

次回のブログでは、現場で実際に使っているボーリングマシンの種類や特長
そしてサンプル採取や測定に使用する専用道具たちをご紹介します!

「この道具でこんなことするの?」「思ったよりハイテク!」なんて驚きがあるかもしれません。

 

 

 

次回もお楽しみに!