月別アーカイブ: 2025年6月

諏訪地質工業のよもやま話~ボーリング機~

皆さんこんにちは!

 

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

 

これがボーリング機だ!現場の主役を紹介✨

今回はいよいよ主役の登場です!

私たちの仕事に欠かせない、大切な“相棒”。
それが「ボーリング機(掘削機)」です!


🔧 ボーリング機ってどんな機械?

 

ボーリング機とは、一言で言えば 「地面に垂直の穴をあける専用マシン」
一般的には見慣れない機械かもしれませんが、ビルや橋、ダム、高速道路など、あらゆる構造物の“地盤の安全性”を確認するために使われています。

見た目は、コンパクトながらどこか重機のような佇まい。
クローラー(キャタピラ)が付いていて、自走である程度の移動が可能なものから、クレーンで吊って設置するタイプのものまでさまざまあります。


🏗 地中を掘るだけじゃない!?ボーリング機の役割

 

ボーリング機のメインの仕事は、地面を垂直に掘ることです。
この「垂直でまっすぐ」というのが、実はとても難しく、技術が必要なポイント。

一般的な地盤調査では、10〜30m程度の深さを掘削します。
しかし、大規模な建物や構造物では、50m以上掘ることもありますし、地層の構造によってはさらに深くまで調査することも。

しかも掘るだけでなく、「地中から土や岩のサンプル(=コア)」を丁寧に採取し、その情報をもとに地質や強度、地下水位、含水比などを詳しく分析するという、大切な役割を持っています。


🧰 ボーリング機と一緒に使う道具たち

 

ボーリング機単体では作業はできません。
実は、たくさんの専用ツールを使って、ひとつひとつの作業を丁寧に進めています。

🔩 ロッド(掘削ロッド)

金属製の棒(パイプ)で、これを1本ずつ接続していきながら地中を掘り進めます。
たとえば1本1mなら、30m掘るには30本必要になります。
現場では「1本追加!」という声が飛び交いながら、手際よく接続作業が進められます。

🧪 サンプラー(採取器)

掘削中の地層のサンプル(土質や岩石)を取り出すための専用の装置です。
地中にサンプラーを差し込んで、筒の中に地層をそのまま“ぎゅっ”と取り込みます。

この「サンプルの状態」は、地盤の性質を見極めるうえで非常に重要。
変形したり、壊れてしまっては正確な分析ができませんので、慎重に、丁寧に作業を行います。

🛠 N値ハンマー(標準貫入試験ハンマー)

サンプラーの先端を地中に打ち込むときに使うのが、この「N値ハンマー」。
63.5kgの重りを一定の高さ(76cm)から落とし、サンプラーが30cm沈むまでに何回叩いたか(打撃数)を数えることで、「地盤の硬さ=N値」を測定します。

この試験によって、軟弱地盤かどうか、どれくらいの支持力があるかなどが数値として評価できます。


🔍 現場ではこんなふうに使われてます!

 

  1. ボーリング機を設置:安全な足場を確保し、地盤をしっかり締め固めたうえで機械を固定します。

  2. 掘削スタート!:ロッドとビットを回転させながら、地中を少しずつ掘っていきます。

  3. 途中で採取・試験:N値を測定し、サンプラーで土を取り出します。

  4. 必要深度まで掘り進める:地層の変化に応じてスピードや圧力を調整しながら、慎重に作業を進めます。

  5. 地質断面を作成:採取したデータ・試料をもとに、地下の構造を図解した「地質断面図」を作成していきます。

 


💡 現場の声:「ボーリング機のここがすごい!」

 

「一見地味だけど、この機械がないと何も始まらない!」
「思ってたよりコンパクトだけど、パワーがすごい!」
「山の中でも運べるように小型化されたタイプもあるんです」

現場では、日々このボーリング機と向き合いながら、試行錯誤と工夫の連続です。
その積み重ねこそが、安全な建物やインフラを支える“基礎データ”になるわけですね。

 

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

諏訪地質工業のよもやま話~地質調査の現場~

皆さんこんにちは!

 

有限会社諏訪地質工業、更新担当の中西です!

 

 

地質調査の現場ってどんなところ?🗺

 

 

今回は、**「地質調査の現場」**にフォーカスしてご紹介します!


私たちが日々どのような場所で、どんな作業をしているのか――
あまり知られていない現場の裏側を、ちょっと詳しく覗いてみましょう!


📍調査現場は、街の中から山奥まで!

 

地質調査と聞くと、「山の中で地面を掘る作業」といったイメージをお持ちの方が多いかもしれません。
しかし実際には、私たちの調査対象は非常に多岐にわたります。

たとえば、以下のような場所で調査を行います:

  • 新築予定の住宅地の空き地

  • 建て替えや耐震診断のための学校や公共施設の敷地

  • 設備増設や改修に伴う工場や倉庫の敷地

  • 道路、橋梁、トンネル、堤防など大型インフラの建設予定地

  • 山間部や河川敷といったアクセスの難しい自然地形の中

現場は本当に“さまざま”で、市街地の駐車場の一角から、舗装もされていない林道の先の斜面まで、
「この場所で調査するのか…!」というようなケースも珍しくありません。

そのため、毎回が新しいフィールド。
場所によって必要な機材の組み方、作業の段取り、搬入方法などが異なり、毎回“現場対応力”が試されます。


🚧 調査の一日って、どんな感じ?

 

それでは、実際の地質調査(ボーリング調査)の一日をご紹介してみましょう。

① 朝一番に現場集合・準備開始

まずはチーム全員で現場に集合。
作業場所の安全確認、機材の搬入、車両の位置確認など、事前準備が一番重要です。

狭い現場では近隣の住宅や道路の通行にも配慮しながら進めます。


② ボーリングマシンの設置と水平出し

地面に対して垂直に正確に穴を掘るために、**ボーリングマシンの据え付けと水平出し(レベリング)**を行います。

ここで誤差があると、その後の調査データに影響を与えてしまうため、ミリ単位での調整が求められます。


③ 掘削開始!深さによっては数日がかり

ボーリングマシンの準備が整ったら、いよいよ掘削開始

浅い場合で数メートル、深い場合では20〜30m以上掘削するケースもあります。
地層によって掘りやすさも異なり、硬い地盤や水分の多い層では時間がかかることも。

雨天などの天候変化にも注意を払いながら、安全第一で作業を進めていきます。


④ 一定の深度ごとに“試料”を採取

掘削の途中では、一定の深さごとに地層の試料(サンプル)を採取します。

これは地層構成や土質を判断するための非常に重要な工程。
採取したサンプルは現場でラベルを貼って管理し、のちほど土質試験や報告書作成に活用されます。

同時に、地層の硬さを測る**「N値試験(標準貫入試験)」**も実施します。
これは地盤の強度を示す数値で、建物の基礎設計などに欠かせない重要データです。


⑤ 掘削終了後は、埋戻しと清掃まで

調査が完了したら、掘った孔を安全に埋め戻し、現場周辺を清掃・原状回復します。
調査中に使った泥水や資材もきちんと回収し、「調査した痕跡ができるだけ残らないように」丁寧に仕上げていきます。

現場は借り物。
**「来たときよりも美しく」**を合言葉に、最後まで気を抜かず作業を終えます。


💡 地質調査の現場は「チームワークの現場」

 

調査の現場では、機械オペレーター、助手、記録担当、測量担当など、
複数名のチームで連携して動きます。

  • 機械の動作と人の動きが干渉しないように

  • 試料の受け渡しがスムーズに行えるように

  • 段取りと安全管理が並行して進められるように

一人では決してできない仕事。
だからこそ、「正確」「安全」「スピーディー」に調査を終えるために、チームとしての信頼と連携が何より大切です。


次回予告:ボーリングマシンと道具たちをご紹介!

 

次回のブログでは、現場で実際に使っているボーリングマシンの種類や特長
そしてサンプル採取や測定に使用する専用道具たちをご紹介します!

「この道具でこんなことするの?」「思ったよりハイテク!」なんて驚きがあるかもしれません。

 

 

 

次回もお楽しみに!